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熱中症対策は血液量が大事?!
昨年より増えているという熱中症。
熱中症の予防法や対策などで
テレビや雑誌などでも活躍されている
信州大学大学院加齢適応医科学系教授の
能勢博さんにお話を伺いました。

── 能勢さんから有効な熱中症予防法をお聞きしたのは
   夏前のことでした。熱中症を予防するのに効果的な
   ことは夏前に集中的に運動して、汗腺機能を高め
   血液量を上げることも重要だと。

能勢 そうです。そうして暑さに強い体にすることが
   熱中症対策や暑さに強い体づくりにつながります。

── 血液量というのは意外でした。あまり考えたことが
   なかった。

能勢 人間は二本足(立位)で動いたり、運動するので
   循環調節に大きなリスクを持っている。
   立った姿勢では、全血液量の70%が心臓より
   下に位置しているわけです。そのため、
   例えば脱水によって血液量が少しだけ減っても
   心臓に戻る血液量を維持できず、
   心臓から送り出される血液量が減少してしまう。
   その結果、動脈圧を保てなくなって
   脳に十分な血流を供給できず、失神してしまうのです。

── なるほど。血液の約80%は水分でしたよね。
   だから、脱水すると血液量も減るわけですね。

能勢 そうなんです。でも、その失神を防止するために
   心臓に返ってくる血液量を
   心房にある圧受容体というところが絶えず
   モニターしていて、低下した場合には、
   すぐに皮膚の血管拡張を抑えて、
   皮膚の血流量を低下させるんです。

── 血流量を下げることで、脳への血流を確保しようと。

能勢 ただ、それに伴って発汗量も低下してしまう。
   その結果、皮膚表面からの熱の放散量も少なくなり
   うつ熱が起こる。つまり、体に熱がたまってしまう。
   最悪の場合、熱中症に陥ります

── そこで血液量が問題になるというわけですか。

能勢 そうです。あらかじめ高い血液量を確保しておくことは
   熱中症対策になるのです。

── そのためには、やや暑い環境で、ややきつい運動を
   1日30分行って、大量の汗をかくのを、若い人なら
   1週間ほど行えばいいと。先生が提唱している
   インターバル速歩も効果的だとか。

能勢 ええ、そうなんです。高齢者でも8週間程度行うと
   大きな効果が期待できます。
   そしてもうひとつ血液量を上げるには、
   運動直後に糖質とたんぱく質を含む食品をとること。
   血中アルブミン量が増加するため、
   血管外から水を引き込む。その結果、血液量の増加が
   摂取しない人に比べて2倍亢進したんです。

── 2倍とはすごいですね。糖質とたんぱく質を含む食品
   というといろいろありますが。

能勢 手っ取り早くてバランスがいいのは牛乳です。
   ヨーグルトなどの乳製品でもいい。

── なるほど! 牛乳ですか。
   ただ、飲むだけではだめなんですよね。
   
能勢 ええ、ただ飲むだけではダメです。
   きつめの運動をした直後に飲む。そこは重要です。
   
── さて、真夏になってしまった今
   運動をするのは逆効果な場合もありますよね。
   今、効果的なことはありますか。

能勢 はい。今のような高温の環境下で
   体温調節のためにも発汗は重要ですが、
   それによって生じる血液量の低下は食い止めたい。
   発汗量と血液量ををいかに維持するか、
   そのためには効率のいい水分補給が重要。
   水よりスポーツドリンクの方がいいですね。
   
── なぜ水よりスポーツドリンクなのでしょうか。

能勢 ポイントは、スポーツドリンクに含まれる糖と塩です。
   腸管から吸収される際に、ブドウ糖と一緒だと
   吸収速度が早く、効率良く吸収されます。
   これは、腸管上皮細胞にNaイオンとブドウ糖の
   共輸送体というのが存在するからです。
   例えば、0.9%の食塩水の腸管での吸収速度は
   真水の10%なのですが、それに1%のブドウ糖を
   添加するだけで真水並みの吸収速度になります。

── つまり、ブドウ糖を入れることで真水より
   腸管からの吸収速度が速くなるから
   水よりも早く体内が潤うということですね。

能勢 同時に、血液量を回復させるためには、
   吸収された水分が血管内に
   とどまっている必要があります。
   食塩を摂取することで血液中の浸透圧が維持され、
   摂取した水分が血液から細胞内に移動したり、
   尿中に排泄されることを防ぐのです。なので、
   塩分とブドウ糖がバランスよく配合された
   スポーツドリンクは
   すばやい水分補給に適しています。 

── 私は汗っかきなくせに、水分の補給を忘れがちです。
   気をつけなくてはですね。

能勢 そうですね。汗と尿の量がいつもより少なくなったり、
   尿の色がいつもより濃くなったと感じたら、要注意。
   のどが渇く前にこまめに補給するのもポイントです。

── 先生、ありがとうございました。
   特に高齢者は、発汗機能や暑さやのどの渇きを感知する
   機能も鈍っているといいます。
   室内の温度の上がりすぎに注意して、無理をせず
   水分補給を心がけ、夏を乗り気りましょう。
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